読書メモ

個人的な読書メモ。それ以上でも以下でもありません。

規範論

社会集団における協力形成問題へ向けて:数理モデル,計算機シミュレーションによるアプローチ (秋山 英三 2017)

社会集団における協力形成問題へ向けて:数理モデル,計算機シミュレーションによるアプローチ (秋山 英三 2017) 協力行動の促進・維持のメカニズムを、ゲーム理論と計算機シミュレーションで解明しようとする研究のサーベイ論文。 Ⅰ. はじめに Ⅱ. 社会的ジ…

【特集イントロダクション】社会規範への数理社会学アプローチ (大林 真也, 2017)

【特集イントロダクション】社会規範への数理社会学アプローチ (大林 真也, 2017) 論文誌『理論と方法』の社会規範特集のイントロダクションとなる論文。近年の社会学と経済学における、社会規範研究の概要をレビューしている。 どうやら近年の社会学やゲ…

社会規範の数理社会学にむけて (2002, 小林盾)

社会規範の数理社会学にむけて (2002, 小林盾) 社会規範の発生を「選好形成」と捉えて、社会規範の内面化をモデル化することを提案する論文。 実際にどうやってモデル化するかが書かれているわけではない。 1. はじめに:情けは人のためならず? 2. 社会規範…

モラルの起源 ── 実験社会科学からの問い (亀田達也)

モラルの起源――実験社会科学からの問い (岩波新書)作者: 亀田達也出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2017/03/23メディア: 新書この商品を含むブログ (6件) を見る はじめに 本書の問い = 人間とは何か? 本書のアプローチ = 実験社会科学 読む動機 第1章 「…

最後通告ゲーム

亀田達也『モラルの起源─実験社会科学からの問い』の5章に出てくる最後通告ゲームについてまとめる。 これは、分配の正義 (distributive justice) と、人々の実際の行動の関係について調べる実験で、行動経済学の入門書に必ず出てくるゲームの一つだ。最後通…

コーヒールームの目 実験

あのベイトソンの親戚らしい動物学者のメリッサ・ベイトソンらが行った有名な実験のまとめ。(亀田達也『モラルの起源─実験社会科学からの問い』 3章より) 規範と罰、フリーライダー問題を考える際に示唆を与えてくれる実験だ。 要するに、↓ みたいな画像を見…

公共財ゲーム (public goods game) 実験

亀田達也『モラルの起源─実験社会科学からの問い』 の3章に出てくる公共財ゲーム実験についてまとめる。有名な実験なので、他にも様々な文献で言及されている。例えば、読んでないけど 川越敏司『行動ゲーム理論入門』 など。 オリジナルは、フェアとゲヒタ…